超電導技術が革新的なスピードを成し遂げた
山梨県にリニア実験線ができたのが1997年。その後延伸されて現在は総延長42.8kmとなった「山梨リニア実験線」。
これまで試乗した人に話は聞いていましたが、今回リニアに試乗する機会を得ることができたので乗ってきました。
リニア実験線はほとんどがトンネル内を走行するため、外部にその姿を見せるエリアは限られています。これまで1度早いスピードで走行しているのを見たことがあるくらいで、あとはゆっくりした速度で地上に出てきて走行しているのを数回見たことがある程度でした。
搭乗施設へ向かうと体験乗車会場の案内が…
山梨県都留市にあるこのリニア実験線施設。観光用としては「リニア見学センター」という施設があり、「どきどきリニア館」と「わくわくやまなし館」という2館がありますが、試乗はこことは別に試乗専用の建物がありそこへ向かいました。
案内された大きな部屋にはリニアに関する各種説明資料が壁に掲出してあるので時間まで自由に見て、その後搭乗前のガイダンスが始まりました。
いよいよリニアに搭乗。 ドキドキ‼︎
車両搭乗のゲートはさながら飛行機へ搭乗する感じです。各号車ごとにゲートがあって気分も盛り上がります。
車内はシートが向かい合う作りになっていて初めは疑問に思いましたが、現状は行ったり来たりを繰り返す実験線なので反対側に座り直せば常に進行方向を向いて乗車できるため対面座席になっていることが分かりました。
期待と共に車両が動き出すと、150kmに達するまではタイヤ走行なので振動もありますが、浮上すると振動が消えるのがはっきり分かります。とはいってもやはり500kmでの走行、思っていたより浮上後の振動が感じられました。またトンネル内での走行でもあり走行音もそれなりに聞こえます。(もちろん飛行機ほどではないですが)座席には収納タイプの小型テーブルやUSBポートも付いています。
あとで分かったのですが、本格営業を目指しあえて高低差やカーブをつけて実験線を作ったとのことです。乗車しているとほとんどモニターで外部の様子を見ているのでそこまで分かりませんでした。
降車後はリニア車両をガラス越しに間近で見れる場所へ通されて記念写真を撮ったりできました。
試乗が終わり次は外部から走行しているリニアを見るため「どきどきリニア館」へ向かいました。そこでは超電導の技術的説明やリニア中央新幹線としての紹介映像、ジオラマなどがありまた磁気浮上が体験できるミニリニアなどがあります。また旧タイプの実験車両も展示されていて車内に入って見ることもできました。
リニア走行を見学できるのはこの「どきどきリニア館」3Fでガラス越しに、そして外へ出て見ることもできます。(但しネットが張ってありますが)ちょうどリニアがトンネルから出てくる場所なので近づいてくると音でわかります。また通過する際、建物の振動も結構感じました。
実際に高速でリニアが通り過ぎる映像です。
(映像1)
(映像2)
試乗を終えて
今回運良く抽選で試乗体験が当たり乗車できました。
時速500kmで簡単に移動できたら日常的に、また経済的にも社会に大きな変化をもたらすでしょう。現在の新幹線ですらその移動の速さにある種「魔法の乗り物」という感じがしていますが、さらに大きく上回る速さ。東京〜名古屋間が最速40分ですから驚異的です。開業予定は2027年ですが、そのためにはまだ乗り越えなくてはならないハードルもあります。「超電導リニア」といわれる日本固有の革新的技術が実用化され世界に誇れる日が来ることを心待ちにしたいと思い見学センターを後にしました。
山梨県リニア見学センター
山梨県都留市小形山2381
(JR中央線大月駅からバスで15分)
ホームページ:https://www.linear-museum.pref.yamanashi.jp/index.html