甲府盆地に春の訪れを告げる「大神宮祭」
2月4日は立春。暦の上では春なのですが甲府は寒い日が連日続いています。例年より妙に寒く感じるのですが・・・
さて2月3日は言わずと知れた“節分”。甲府では毎年恒例の「大神宮祭」が行われました。
残念ながら新型コロナウイルス感染拡大のため、規模は縮小しての開催でした。本来なら露店も立ち並んで賑やかに行われるのですが・・・、残念です。
2つの大神宮
“大神(だいじん)さん”で親しまれているこの節分会は、天照大神を祀る「柳町大神宮」と、豊受大神を祀る「横近習(よこきんじゅ)大神宮」があり、450m程離れています。
この間を御神輿を担いだりするのですが、感染防止のため軽トラックの荷台へ乗せて運ぶという、コロナ禍でも安全を確保し出来る範囲で実施してくれた実行委員会の方々には感謝です。
またエリアを限定して、だるまや熊手など縁起物も販売されていたので買い求める人も少なからずいました。
伊勢信仰を現代に伝える
この2つの大神宮は武田信玄父、信虎がつつじが崎館を構築する際に、横近習大神宮は伊勢から武田城下に勧請、また柳町大神宮(本来は神明社という)は石和から遷座させたもので、その後甲府城築城に伴い浅野長政が両方とも現在の場所に遷座したようです。節分には年男が鬼の面をかぶり街へ繰り出す大神宮祭は江戸時代から親しまれています。
柳町大神宮と横近習大神宮と両方を参拝すると「お伊勢参り」と同じ効果があると言われてもいます。
ちなみに横近習という名、「よこきんじゅ」と読む(「よこきんじ」という場合もあり)のですが、難しい名ですよね。この大神宮がある昔の町名が「横近習町」といい、隣接する通りが東西に走っていて「横近習町通り」と言います。江戸期に幕府の近習(主君に仕える側近)の屋敷があったことから地名になっています。
そのすぐ西側には「竪近習(たつきんじゅ又はたつきんじ)町」がありました。さらにそのすぐ南側にある町、「山田町」というのですが、これを「ようだまち」といいます。「やまだ」といってしまいますよね。また東側には海産物を扱う「魚町」があったことから「魚町通り」もあります。
ミニだるまを買いました!
横近習大神宮で売っていた「ミニだるま」。オーソドックスな赤色もありましたが、白色を買ってみました。他にも黄、緑、ピンクなど色とりどりのだるまがあって楽しいですよね。
ちなみに1個300円でした。
来年は以前のように大々的に節分会ができることを祈っております。
柳町大神宮:甲府市中央4丁目5 (甲府駅から徒歩15分)
横近習大神宮:甲府市中央2丁目7−23 (甲府駅から徒歩11分)
甲府大神祭:https://www.city.kofu.yamanashi.jp/welcome/saijiki/daijin.html